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店舗内事故における責任認定にあたり参考となる裁判例(責任肯定)~東京地方裁判所令和2年12月8日判決(天ぷら事件・高裁で逆転された原審判決)

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東京高等裁判所令和3年8月4日判決(天ぷら事件)~店舗側の責任否定~の原審判決です。
 
 
【事案の概要】
東京都練馬区内のスーパーマーケットで、帰宅途中に買い物に訪れた会社員(スーツ姿で通勤鞄を持ち、革靴を着用)が、レジ前の通路を歩行中、床に落ちていた、かぼちゃの天ぷらを踏んで転倒し、右膝を負傷しました。
店舗側は、この男性に、約6万円を支払っていました。
 
 
【東京地方裁判所での原審判決】
東京地方裁判所は、
・天ぷらを落としたのは、店舗従業員ではなく、利用客と考えられる。
と認定した上で、
 
店舗側の、
レジ前通路において、利用客が落としたと考えられる天ぷらを踏んで転倒することは極めて例外的な事故であって、天ぷらが落ちてからさほど間がないあいだに、店舗従業員が天ぷらを発見して、取り除くことは現実的に不可能である
等の主張を排斥して、
 
・店舗側には、利用客に対する信義則に基づく安全管理上の義務がある。
・事故が発生した平日午後7時ころは、店舗が混み合う時間帯であり、レジ前通路を歩行する利用客も多く、レジ前通路の床面に物が落下していた場合、転倒事故が発生するおそれは大きかった。
・店舗側は、従業員によるレジ周辺の安全確認を強化して、レジ前通路の床面に物が落下した状況が生じないようにすべき義務を負っていたが、従業員がレジ周辺の安全確認を行っていた形跡はなく、義務を尽くしていない。
として、店舗側が、不法行為(民法709条)に基づく責任を負うと判断していました(被害者側の過失5割を認定)。
 
 
民法709条(不法行為による損害賠償)
「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」

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